みちのくより愛をこめて 0007

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東北全体で4年連続の豊作 東北農政局は28日2015年産米の作柄概況を発表

東北「やや良」4年連続豊作基調


 
 東北農政局は28日、東北の2015年産米の作柄概況(15日現在)を発表した。

6県全てで昨年同時期と同じ「やや良」(作況指数102~105)で、東北全体で4年連続の豊作見通しとなった。
 各県の作柄は図の通り。地域別では、やませの影響が少なかった岩手県東部、北部が「良」(106以上)、他は全域で「やや良」だった。

 穂数は6県ともに「多い」(平年比106%以上)。穂数に1穂当たりのもみ数を乗じた全もみ数も宮城、山形が「多い」で、他の4県も「やや多い」(102~105%)だった。

 東北農政局は「気温や日照時間が例年を上回って推移し、良好に生育している。7、8月の高温による品質低下を注視していく」と説明した。

 東日本を中心にした早場地帯19道県の作柄は「やや良」が東北や北陸など11県。「平年並み」は北海道など8道県。

 東北の地域別作柄は次の通り。
 【青森】やや良 青森、津軽、南部・下北
 【岩手】良 東部 北部▽やや良 北上川上流、北上川下流
 【宮城】やや良 南部、中部、北部、東部
 【秋田】やや良 県北、県中央、県南
 【山形】やや良 村山、最上、置賜、庄内
 【福島】やや良 中通り、浜通り、会津

■作柄概況:早場地帯、11県「やや良」「平年並み」8道県

農水省発表の15年産米、8月15日現在

農林水産省が28日発表した2015年産米(水稲)の8月15日現在の作柄概況は、東日本を中心とした早場地帯19道県のうち「やや良」が秋田、新潟など11県、「平年並み」が北海道など8道県だった。田植え期以降、おおむね天候に恵まれたためという。

 一方、穂が出る時期が早場地帯に比べて遅い遅場地帯(沖縄を除く27都府県)の生育状況は「平年並み」が東京など18都府県、「やや不良」が熊本、宮崎など7県だった。「やや良」は群馬と埼玉の2県だけだった。

 早場地帯は8月15日時点で、平年8割以上の水田で稲穂が出る地域だ。全国の作付面積の約3分の2を占める。


★作況指数(さくきょうしすう、さっきょうしすう)とは、農作物のうち、主に穀類や豆類について、10a(アール)当たりの平年収量(平年値)を100として、当該年度産の収量を表す 指数である。

作況指数は、10a当たり収量/10a当たり平均収量×100 という計算式によって求める。

一般的に作況指数と言った場合には、水稲についてのものを指すことが殆どである。米においては、流通価格を決定する入札や、翌年度の生産目標数量の決定など、経済的、政治的な判断に当たっての重要な指標となっている。

区分は以下のとおりである。


良:作況指数106以上
やや良:同102~105
平年並み:同99~101
やや不良:同95~98
不良:同94~91
著しい不良:同90以下

毎年度、農林水産省により全国的な調査が行われ、時期に応じて全国指数、都道府県別指数、地帯別指数が公表されている。

主な作物のうち、水稲が1926年からと最も古くからのデータが公表されており、小麦が1948年から、大豆が1953年からなどとなっている。 なお、一部の作物においてはデータの欠損年がある。


●全国作況指数における主な記録
最高値:118(1955年に記録。10a 当たり収量396kg)
最低値:67(1945年に記録。10a 当たり収量208kg)
平成以降の最低値:74(1993年に記録。いわゆる平成の米騒動が勃発。10a 当たり収量367kg)

平年値は年々向上する傾向にあるため、過去の時点において作況指数が良とされた収量でも、後年においては往々にして不良となる場合がある。