みちのくより愛をこめて 0007

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JR北海道は青函トンネルを通る全列車を、31日深夜から1月2日早朝まで運休

来年3月の北海道新幹線開業に向けた運行システム切り替えのため、JR北海道は青函トンネルを通る全列車を、31日深夜から1月2日早朝まで運休する。ただJRが早くから周知しているほか、貨物列車も例年この時期は走っていないため、旅客や物流への目立った影響はない見込みだ。

 JRによると、期間中に運休するのは函館―新青森間の特急「スーパー白鳥」「白鳥」10往復と、青森―札幌間の急行「はまなす」2往復。普通列車も江差線で23本、津軽線で10本が運休し、一部区間はバスで代行輸送する。前年はこの期間中に約4500人の利用があった。

 JRが各駅で注意を呼び掛けるなど周知を図っているため、乗客には運休期間の利用を避ける動きがあり、29日に「スーパー白鳥」で函館駅に着いた青森県内の男性会社員(48)は「運休時期にぶつからないよう気を使った」と話した。例年は12月30日に函館経由で札幌へ行き、知人に会って1月1日に青森へ戻るが、今年は12月30日夜の「はまなす」で戻るという。


★青函トンネル(せいかんトンネル)[注釈 3]は、本州の青森県東津軽郡今別町浜名と北海道上磯郡知内町湯の里を結ぶ北海道旅客鉄道(JR北海道)の鉄道トンネルである。全長が約53.9kmであることからゾーン539の愛称がある。


路線海峡線

位置津軽海峡


起点 青森県東津軽郡今別町浜名

終点 北海道上磯郡知内町湯の里


建設開始 1961年(昭和36年)3月23日

開通 1988年(昭和63年)3月13日

所有 鉄道建設・運輸施設整備支援機構

管理 JR logo (hokkaido).svg 北海道旅客鉄道(JR北海道)

用途 鉄道トンネル

技術情報

軌道長
53.85 km (33.5 mi) (全長)
23.30 km (14.5 mi) (海底部)

軌間
海峡線:1,067 mm (3 ft 6 in)
北海道新幹線:1,435 mm (4 ft 8 1⁄2 in)
(三線式スラブ軌道)

電化の有無
有(交流20,000V・50Hz)

設計速度最高140 km/h (87 mph)

高さ-240m

勾配12‰

最小曲線半径 6,500m

概要

津軽海峡の海底下約100mの地中を穿って設けられたトンネルで、全長は53.85 kmである。これは1988年(昭和63年)の開業以来、交通機関用のトンネルとして世界一の長さを保っているが、全長57.091kmの鉄道トンネルとして建設中のスイスのゴッタルドベーストンネルが開業すると、世界一の座はそちらに譲ることになる。

青函トンネルの木古内駅方には、非常に短いシェルターで覆われたコモナイ川橋梁、さらに長さ約1.2kmの第1湯の里トンネルが続き青函トンネルに一体化しており、これらを含めたトンネル状構造物の総延長は約55kmになる。なお、トンネルの最深地点には青色と緑色の蛍光灯による目印がある。

青函トンネルを含む区間は海峡線となっており、北海道函館市と青森県青森市を結ぶ津軽海峡線の一部だが、新幹線規格で建設されており、2014年より北海道新幹線が試験走行をしている。

また、青函トンネルは通信の大動脈でもある。青函トンネルの中には開通当時の日本テレコム(のちソフトバンクテレコム、ソフトバンクモバイルを経て、現在のソフトバンク)が光ファイバーケーブルを敷設しており、北海道と本州を結ぶ電信・電話の重要な管路となっている。

日本鉄道建設公団により建設工事が行われ、公団を引き継いだ独立行政法人である鉄道建設・運輸施設整備支援機構がトンネルを所有している。トンネルを走行する列車を運行しているJR北海道は、機構に対してトンネルの使用料を払っている。

その額は租税および管理費程度とされており、年額4億円である。また、トンネル内の鉄道敷設部分についてはJR北海道所有として整備されており、この部分の維持管理費は年間約8億円となっている。1999年度(平成11年度)から改修事業が行われており、事業費のうち3分の2を国の補助金でまかない、3分の1をJR北海道が負担している。海底にあるため施設の老朽化が早く、線区を管轄するJR北海道にとって、青函トンネルの保守管理は大きな問題になっている。

また、開業当初は、乗車券のみで乗れた青函連絡船の代替という意味もあり、主たる輸送が快速「海峡」にて行われ、特急「はつかり」は一部速達性を要する時間帯のみであったが、2002年(平成14年)12月1日の東北新幹線八戸開業に伴い列車体系が大幅に変更され、特急・急行列車のみとなった。

ちなみに、青函トンネルの中央部は、公海下の建造物ということで、開業前にその帰属および固定資産税の課税の可否が問題となったが、トンネル内には領土と同様に日本の主権が及ぶものと判断された。それに伴い各自治体へ編入され、固定資産税もそれに応じて課税されることとなった。

全工程においての殉職者は34名。竜飛崎に殉職者の碑が建っている。

防災設備

青函トンネルは「世界最長の海底トンネル」[注釈 8]という特殊条件であることから、万が一の事故・災害防止のために厳重な安全対策が施されており、トンネル内は終日禁煙・火気使用厳禁となっている。トンネル内には一般建物用より高感度の煙・熱感知器が多数設置されているので、微量な煙を感知しただけでも列車の運行が止まってしまう。なお、開業初日には3か所の火災検知器が誤作動を起こし、快速「海峡」などが最大39分遅れるトラブルが発生している。

なお、2015年4月に発生した特急列車の発煙トラブルを踏まえ、JR北海道は青函トンネルにおける乗客の避難方法や避難所設備などを改善していく考えを示している。

定点など陸底部にある施設を拡充し、定点のケーブルカー(定員15名)の荷台に座席を取り付け、定員を増やすほか、待避所のベンチやトイレなども増設する。また、トンネルの陸底部に4つある資材運搬用の斜坑を新たに避難路として活用する[