みちのくより愛をこめて 0007

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2016年3月11日、岩手、宮城、福島の3県で追悼や行方不明者の捜索「ご遺族の要望がある限り、捜索する」

東日本大震災から5年を迎えた11日、被災地3県で犠牲者の追悼や行方不明者の捜索が行われました。

東日本大震災の発生から5年となった11日、岩手、宮城、福島の3県警などが行方不明者の手掛かりを求め、津波被害があった沿岸部や土砂災害が起きた内陸部で集中捜索を実施した。

 宮城県警は約170人態勢で捜索。22人の行方不明者がいる石巻市長面地区では、警察官ら約60人がレーキで地面を掘り返した。現場を視察した中尾克彦本部長が「黙々と捜索する姿を目にして心強い。被災者に寄り添い、活動を続けてほしい」と激励した。
 津波と地盤沈下の影響で一部が水没した同地区は排水作業を経て、河北署などが昨年8月から約100ヘクタールの区域を連日捜索。11日で全ての範囲の捜索を終えたが、有力な手掛かりは見つからなかった。板橋淳一署長は「道半ばだ。ご遺族の要望がある限り、捜索する」と強調した。

 福島県では警察官ら約740人が不明者の捜索に当たった。31人が行方不明になっている浪江町請戸地区では、警察官や地元消防団員ら約490人がスコップなどで土を掘り起こし、骨のようなものと財布、バッグなど17点を発見した。
 石田勝彦本部長は「復旧、復興が進む中、捜索は困難になっているが、一人でも多くの手掛かりを見つけたい」と語った。
 地震でダムが決壊し、行方不明者を須賀川市の藤沼ダム周辺で捜索した。

 

 岩手県警は約290人を投入。宮古市田老地区では35人が海岸を捜索した。警備船を出動、水中探査機を使って海中の手掛かりを捜した。

 警察庁によると、震災の行方不明者は10日現在、岩手1124人、宮城1236人、福島197人。

 

■死者・行方不明者あわせて1万8000人以上が犠牲となった東日本大震災。発生から5年がたちました。

  「妻には『5年長く生きてますよ』と。子どもには、今年成人なので、『プレゼント何がいい?』って(風船に)メッセージを書きました」(妻と子どもを亡くした人)

 「中学3年の卒業式でした、震災の日は。5年たって私たちは20歳になったけど、震災のことは忘れずに、亡くなった人の分までしっかり前向きに生きていきたい」(閖上中を卒業した人)

 母親は、息子が見つかった海に花を捧げました。

 「(時が)たてばたつほど思いが深くなって、とにかく会いたい。つらいつらい5年だった」(息子を亡くした人)

 津波で多くの犠牲者が出た町。慰霊塔を訪れた遺族は・・・

 「いまだに悲しい。天国で元気にやってますかっていうのと、私たちも元気でやっているのでという報告」(遺族)

 「困難の中にいる人々、一人一人が取り残されることなく、一日も早く普通の生活を取り戻すことができるよう、これからも国民が心を一つにして寄り添っていくことが大切と思います」(東日本大震災追悼式での天皇陛下のおことば)

 震災から5年は、原発事故から5年でもあります。

 「津波によって東京電力の過信やおごりが木っ端みじんに流されたと言っても過言ではない」(東京電力 広瀬直己社長)

 3年間、仮設校舎で学校生活を送った卒業生たち。11日、旅立ちのときを迎えました。

 「被災した私たちは苦しみをみんなで分かち合い、助け合って強く生きようと努力しなければならない」

 全国でおよそ17万4000人が、いまだに避難生活を強いられています。