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福島県は6月1日から、3種類の商品券の販売や配布を始める

福島県は6月1日から、3種類の商品券の販売や配布を始める

 

「商品券」3種類を販売、配布 福島県、6月1日から

 福島県は6月1日から、3種類の商品券の販売や配布を始める。販売する商品券は福島市の県観光物産館(コラッセ内)、都内の日本橋ふくしま館(ミデッテ)と八重洲観光交流館での買い物に利用できる共通プレミアム商品券。県民も3施設で購入でき、額面7000円の商品券が5000円で買える。

 

  福島空港では、県外からの来県者を対象に、空港内の施設で利用できる3000円分の商品券を無料で配布。また、県観光物産館で利用できる無料の「物産館専用商品券」(3000円分)も首都圏の消費者向けに都内の2店で配布する。日時や配布の方法などは検討中。

 

■福島県は、観光客の宿泊費の一部を補助する「福が満開、福のしま。旅行券事業」を、ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)後半の6月1日からスタートさせる。

 

1万円分と6千円分の旅行券を半額で売り出すほか、宿泊割引が受けられるクーポン券も発行する。併せて福島空港や県のアンテナショップなどで利用できる商品券を用意し、県産品の販売を後押しする。観光関係者からは、DCを契機とした切れ目のない誘客に向け、歓迎の声が上がった。

 

 内堀雅雄知事が20日、県庁で記者会見し、発表した。宿泊費補助の割引の対象は県内の旅館やホテルなどで、県内外の観光客が利用できる。

 

 コンビニ端末利用方式は、1万円分、6千円分の旅行券をそれぞれ半額で販売する。9万枚(5千円換算)を用意する。コンビニ大手のセブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、サークルK、サンクスのチケット販売端末で購入できる。旅行券が使える宿泊施設を近く募集する。

 

 宿泊割引が受けられるクーポン券は、インターネットの楽天トラベル、じゃらんネット、ヤフー・トラベル、るるぶトラベルを通じて発行する。
 宿泊費1万円以上と6千円以上で、それぞれ5千円と3千円の割引が受けられる。複数人で宿泊費2万円以上なら1万円分の割引が適用される。10万枚(5千円換算)を発行する。

 

 県は当初、1万円分の旅行券を半額で販売する考えだった。ただ、宿泊費との差額は利用者に返還されないため、旅館側などから「5~6千円の宿泊費の場合、無駄が出てしまう。幅広い利用に対応すべき」との要望が上がっていた。このため、6千円~2万円以上と幅を持たせ、利用しやすくした。

 

 県は販売期間を、ふくしまDC後半から始まる春、行楽期に当たる夏、秋の計3期に分ける。ふくしまDCによる誘客を継続する呼び水としたい考えだ。


 内堀知事は「多くの人が利用し、福島の素晴らしさを実感する機会にしてほしい」と語った。

 

 宿泊施設の関係者は県の取り組みを歓迎した。下郷町の湯野上温泉で民宿みやもと屋を営む星裕明さん(52)は「旅行者、民宿業者の両方にありがたい」と話した。宿泊料金に見合った旅行券は使いやすいとみている。


 東日本大震災の津波被害による改修工事を終え、20日にリニューアルオープンしたいわき市のいわき新舞子ハイツの菅波哲也総務課長(42)は「旅行券が観光客回復のきっかけになれば」と願った。


 郡山市のホテル華の湯の菅野豊社長(67)も「旅行券を利用し、温泉を訪れる人が増えてほしい」と期待した。

 

■無料配布の商品券用意
 県産品の販売促進に向けた商品券も6月1日に発行する。


 県アンテナショップ共通商品券は、7千円分の商品券を5千円で売り出す。東京都にある県の情報発信拠点「日本橋ふくしま館 MIDETTE(ミデッテ)」、県八重洲観光交流館、福島市のコラッセふくしま1階にある県観光物産館の3館で利用できる。3館で計3万枚を取り扱う。

 

 商品券の無料配布も行う。福島空港の県外利用客に、空港ビル内で使える3千円分の券4万枚を提供する。県観光物産館でのみ使える3千円分も用意し、MIDETTEと八重洲観光交流館で計2万枚を配る。

 

 約3千種類の食品、地酒、工芸品が並ぶ県観光物産館の担当者は「事業を生かし、県産品の販路拡大につなげたい」と意欲を見せた。

 

 空港ターミナルビルを管理運営する福島空港ビルの井戸沼育夫取締役総務部長(54)は「より多くの県外客に来てもらえるきっかけになれば」と歓迎した。


 県発行の旅行券、商品券の問い合わせは県観光交流課 電話024(521)7316へ。