みちのくより愛をこめて 0007

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福島県は16日ロンドンのUCLで「ふくしま復興シンポジウム」と歓迎会を開き復興に向けて力強く歩む福島の姿を国際社会に発信

復興進む福島県発信 ロンドンのシンポで知事、高校生

福島県は16日(日本時間同)、ロンドンのユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)で「ふくしま復興シンポジウム」と歓迎会を開き、内堀雅雄知事の講演や県内高校生の発表などで、復興に向けて力強く歩む福島の姿を国際社会に発信した。

  UCLの学生やロンドン市民らを対象に、震災と原発事故から4年4カ月がたった本県の正確な情報を発信し、正しい理解や共感の輪を広げる目的。

  シンポジウムはUCLの歴史と伝統ある講堂で行われ、内堀知事は東京電力福島第1原発の廃炉や除染の状況、避難者支援、新産業創出に向けた取り組みなどを講演した。

  県内からは現地英国企業の支援を受け、福島、相馬、磐城の各高校の生徒がシンポジウムに参加し、県内外の高校生の線量を調査、比較するプロジェクトや、生徒の目から見た復興などを発表した。

  歓迎会では、県産ブランド米「天のつぶ」を使ったおにぎりや宝来屋本店(郡山市)の甘酒、あぶくま食品(伊達市)のベビーピーチなどを振る舞ったほか、県内の伝統工芸品や五十嵐製麺(喜多方市)の喜多方ラーメンの模型などを展示した。


UCL

ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London, UCL)は、イギリスのロンドン市中心部ブルームズベリーに本部を置く、1826年設立の大学である。UCLはロンドン大学最初のカレッジであるが、ロンドン大学を構成する他の教育・研究機関同様、独立した学位授与機関である。イギリスの大規模研究型大学連盟ラッセル・グループおよびヨーロッパ研究大学連盟 (LERU) に加盟している。


University College London

 


 

校訓
Cuncti adsint meritaeque expectent praemia palmae

創立 1826年

学校種別 公立

総長 アン王女(ロンドン大学)

学長 マルコム・グラント

職員 9,783人(2011年平均)

学生23,250人

学部生 12,789人

大学院生 10,463人

所在地

イギリス
概要

UCLは、イギリスを代表する研究志向の総合大学である。ロンドン・タイムズ紙の高等教育専門誌による世界大学ランキングThe Times Higher Education Supplementにおいて、2007年以降、常に世界のトップ10以内の評価を受けている。現在までUCLは卒業生、教員、創立者から計29人のノーベル賞受賞者と3人のフィールズ賞受賞者を輩出している。

2003年8月、マルコム・グラント(英語版) が学長に就任後、それまでイギリスの大学では稀だった、大学献金 (Fund Raising) のキャンペーンを行い、8,100万ポンド(約170億円)を拠出し、大学の財政状態を大きく好転させた。

また、同学長は、就任以来UCLの研究志向型大 学への転換を推進し、学部教育よりも大学院教育を重視するようになった。Thomson ISI(英語版)が2008年7月に発表したScience Citation Index では、自然科学分野の教員1人当たり論文の引用回数が、世界で13位とイギリスの大学でトップとなった。

さらにGrantは、"London's Global University" を合言葉に、UCLのグローバル化を推進した。現在、世界140ヶ国以上の国から留学生を受け入れ、アメリカコロンビア大学・エール大学・ニューヨーク大学・テキサス大学、フランスのエコール・ノルマル・シュペリウール、日本の東京大学・一橋大学・早稲田大学・大阪大学など、世界中の大学との提携を実現させている。

2006年1月には、UCLはヨーロッパ研究大学連盟 (LERU) の加盟校として招待されUCLはこれに合意した。イギリスでLERUに加盟を許可されている大学としては、オックスフォード大学・ケンブリッジ大学・エディンバラ大学に続く4校目である。

UCLは日本の近代化に大きな影響を与えた。人種や宗教といった入学制限がなかったことから、幕末から明治維新にかけて、松下村塾出身者や薩摩藩留学生を中心とする多くの日本人留学生がUCLで学び、明治政府の設立・発展に貢献した。

現在の日本がイギリスと同じ議会制民主主義を採用しているのは、彼らがUCLに留学し学んだことの影響が大きい。UCLのメインキャンパス内の中庭には、当時の留学生の氏名を日本語で記した記念碑があり、その筆頭に伊藤博文の名前がある。さらに、夏目漱石が明治政府から派遣されてきたのもUCLであった。元首相の小泉純一郎もUCLに留学し、学位未取得のまま帰国したが、後年名誉学位を授与された。

歴史
UCLは1826年「ロンドン ユニヴァーシティ」(London University) の名称で設立された。哲学者ジェレミ・ベンサムがUCLの建学の父であり、UCLの発展に大きな影響を与えた。ベンサムは、高等教育の大衆化を強く唱え「すべての人に開かれた大学を」と、UCLを開学した。

当時のオックスフォード大学・ケンブリッジ大学が、男性・イギリス国教徒・貴族出身者という差別的な入学条件を設けていたのに対して、UCLはイギリスで初めて平等な基準によって女性を受け入れ、宗教・政治的思想・人種による入学差別を撤廃した。このような歴史から、UCLは自由主義・平等主義の大学として知られている。

UCLは当初からユニヴァーシティ(カレッジとは区別される)として設立された。これに対して、既得権益を失うことを恐れたオックスフォード大学・ケンブリッジ大学は、様々な圧力をUCLにかけ、大学としての地位を剥奪しようとし、また、イングランド国教会は、その無宗教にもとづく設立を理由に、学位を授与するのに必要な王立憲章 (Royal Charter) を認可することに反対した。しかし、UCLは1836年に王立憲章を獲得し、ユニヴァーシティ・オブ・ロンドン (University of London) として、大学の法的資格を得た。

このUCLの無宗教性は、イギリスと大学と学問の発展にも大きな影響を与えている。例えば、チャールズ・ダーウィンの『進化論』は、当時のキリスト教思想を真っ向から否定するこのとになるため、キリスト教研究を目的として設立された、オックスフォード大学・ケンブリッジ大学で発表することは許されなかった。したがってダーウィンは、当時唯一の無宗教大学のUCLで『進化論』を発表することになった。


このUCLの無宗教性は、現在でもUCLのキャンパス内の建築様式にも見て取ることができる。イギリス国内の多くの伝統校の建物が、教会建築に多く用いられる荘厳なゴシック様式であるのに対し、UCLの建物はモダンな様式であったり、一般の民家を改装したものが多く、非常に質素で経済的なものである。

それはベンサムの大学の大衆化という思想を、キャンパスに反映させたものとされている。このような一種型破りなUCLの発展の歴史は、伝統校から多くの批判をうけ、現在でもイギリスでは、ある種独特な大学として認識されている。古くからUCLが、「ガウアー通りの無神論者」(Godless Scum of Gower Street) という有名な形容句で揶揄されてきたのも、こうした歴史背景からである。

また、UCLの平等主義は、イギリスで初めて学生自治会 (Students' Union) を生んだ。現在でも自治会の活動は非常に盛んで、多大な影響力をもっている。例えば2002年のUCLとインペリアル・カレッジ・ロンドンとの合併提案は、学生自治会の拒否権の発動により阻止された。

さらにUCLの自由主義は、新たな学問領域を広げる原動力になった。地理学、動物学、化学、応用化学、エジプト学、応用電気工学、英文学、フランス語、ドイツ語、イタリア語、パピルス古文書学、音声学は、UCLがイギリスで初めて大学教育を始めた分野である。このように、UCLの無宗教性・自由・平等主義は、イギリスの大学教育に多大な影響を与えた。

また、UCLの統計学部は歴史が古く、1911年にカール・ピアソンらが中心となって創設した応用統計学部(The Department of Applied Statistics)が起源となっている。フランシス・ゴルトン、チャールズ・スピアマン、ロナルド・フィッシャー、エゴン・ピアソンなどを輩出し、統計学の発展に大きく貢献している。

19世紀中頃、UCLは、キングス・カレッジ・ロンドン (King's College London, KCL) などと共にロンドン大学 (University of London) を構成することになり、最初に設置されたカレッジを意味するユニヴァーシティ・カレッジ (University College London) という名称に改めた。薩摩藩留学生が聴講生として学んだ1860年代半ばごろは、法文学部と医学部で構成され、学生総数はその2学部で約450名あり、これに予科が付属していた。

今日までに、多くのカレッジがロンドン大学に加盟し、現在では19のカレッジ・スクール・インスティトゥートからなる、巨大な大学連合となった。2005年9月に、UCLはロンドン大学連合から独立して学位を授与する権限を枢密院から認可された。現在UCLは、ロンドン大学連合の一員としての地位を維持しつつ、UCLの学位を授与している。