みちのくより愛をこめて 0007

東日本大震災の復興・再生を祈願して東北のニュースや浮世の話題等をお届けしています。

サンマ船が16日17日に 小名浜港や気仙沼港から復興願い一斉出港

■サンマ船 被災地活気取り戻す「出船送り」

 
 気仙沼港(宮城県気仙沼市)を母港にする大型サンマ船が17日、一斉に出漁した。大漁と航海の安全を祈って船を見送る「出船送り」が気仙沼市魚市場南側桟橋であり、漁船員の家族や水産関係者が駆け付けた。漁は20日に解禁される。

 家族らは「福来旗(ふらいき)」と呼ばれる鮮やかな旗を手に、11隻の出港を見守った。「行ってらっしゃーい!」と叫ぶ子どもの声に、漁船員は大きく手を振って応えていた。

 気仙沼市の菅原茂市長らが激励すると、各船を代表し第81豊清丸の中舘捷夫漁労長(74)は「東日本大震災の爪跡が残るが、にぎやかで活気ある気仙沼を取り戻すためにも、新鮮なサンマを水揚げしたい」とあいさつした。

 

■サンマ漁船、復興願い一斉出港 いわき市小名浜港


いわき市の小名浜港から16日、9隻の大型サンマ漁船が一斉に今季のサンマ棒受け網漁へ出漁した。船団が大漁旗をなびかせて勇壮に出港し、港は活気にあふれた。


 同港では、昨年まで各サンマ漁船がそれぞれ出港していたが、今年は本県漁業を盛り上げようと小名浜港に集結した。岸壁には、安全と大漁を祈る大勢の家族や見物客が訪れた。

 参加した漁船は市内江名や中之作の地元漁船6隻と岩手県など県外所属の3隻。演歌歌手・大城バネサさんが岸壁で曲を披露して盛り上げた後、各漁船が順次、出港した。

 各漁船は18日までに前線基地の北海道釧路漁港に到着する予定。大型船の棒受け網漁が20日に解禁となるのを受け、道北東沖などでの漁を見込んでいる。

「地元が活気づき、多くの人が船を見送ってくれてうれしい」と話した。


 

 東京電力福島第1原発事故の影響で本操業の自粛が続く福島県の漁業を盛り上げようと、同県いわき市の小名浜港で16日、沖合漁業へ向かうサンマ漁船が大漁旗をなびかせ一斉出港した。

 大型船のサンマ棒受け網漁が20日に解禁されるのを前に、県いわき漁労長会が企画。地元を中心に北海道紋別市、岩手県釜石市、宮城県石巻市に船籍がある漁船計9隻で船団を組み、汽笛を鳴らして北海道の釧路港へ向かった。

漁労長は「市内から一斉出港するのは北洋サケ・マス漁が盛んだったとき以来で約35年ぶり。地元を盛り上げ、風評被害を払拭したい」と話した。