みちのくより愛をこめて 0007

東日本大震災の復興・再生を祈願して東北のニュースや浮世の話題等をお届けしています。

今冬の東北は、例年より早くインフルエンザやノロウイルスが原因とみられる感染性胃腸炎の流行兆し

今冬2016年-2017年の東北は、例年より早くインフルエンザやノロウイルスが原因とみられる感染性胃腸炎の流行が始まりそうだ。既に複数の学校が学級・学校閉鎖の措置を取っており、石巻市では幼稚園と小学校で計210人が感染性胃腸炎に集団感染した。医療機関は感染予防の徹底を呼び掛けている。

 岩手県では1医療機関当たりのインフルエンザ患者数(7~13日)が1.54人で、流行開始の目安となる1.0人を突破した。学級・学校閉鎖は盛岡、宮古、奥州各市に広がっている。
 県は16日、現方式で患者数を集計するようになった1999年以降で最も早く「インフルエンザの流行期に入った」と発表した。

 仙台市太白区は、11月第1週に1医療機関当たりの患者数が急増して3.10人を記録。瞬く間に流行し、翌週には若林区を除く市内4区で1.0人を超えた。

 山形県では10月、最上地域の小学校など3件の集団感染が報告されている。秋田県も「今年は流行の始まりが早い傾向にある」(健康推進課)と警戒する。

 東北大病院総合感染症科の具芳明講師は「今季はインフルエンザの流行開始と予防接種の時期が重なり、接種しても抗体ができないうちに感染する可能性がある」と指摘する。

 仙台市はノロウイルスの集団感染も増加傾向だ。9~11月に報告のあった10人以上の感染例は27件で、前年同期(7件)の3.8倍。泉区の幼稚園では101人が集団感染した。

 宮城野区の永井小児科医院によると、感染性胃腸炎で脱水症状を起こした患者が先週以降、急増している。永井幸夫院長は「保育所や幼稚園、家庭内で感染し、患者が爆発的に増えている」と話す。
 青森県では黒石市中郷小が集団感染で学校閉鎖を実施した。

 宮城県疾病・感染症対策室は「手洗いをこまめにし、タオルは共有しない。回復したように見えても1カ月程度はウイルスが排せつされるので十分注意してほしい」と呼び掛ける。

■東北でも流行の兆しをみせるインフルエンザや感染性胃腸炎など感染症対策を流通各社が強化している。

ドラッグストアなどではマスクや消毒液の在庫管理を徹底、欠品回避へ全力をあげる。今年はノロウイルスの集団食中毒が全国的な問題となり、消費者も神経をとがらせる。東北の各自治体も迅速で正確な情報提供に努める構えだ。

 岩手県が地盤の薬王堂では消毒関連商品が売れている。売上高は前年同期を数%上回る程度だが、アルコール消毒液や弱酸性せっけんなどを求める客が増加。二戸や久慈など県北でインフルエンザが流行し始め、「今後は盛岡などでマスクの需要が高まりそう」とみる。店内の目立つ位置に関連商品を並べ客のニーズにこたえている。

 キリンビバレッジは消費者の予防意識にうまく訴えた。21日に「からだまもるみず。プラズマ乳酸菌の水」(税抜きの希望小売価格105~120円)を投入。インフルエンザの予防効果が期待できる乳酸菌「プラズマ乳酸菌」を使ったのが売りで、東北では販売目標の1.5倍に達する勢いをみせる。全国でもとりわけ好調という。

 西友は東北21店で微小粒子状物質「PM2.5」の対策商品を並べた売り場を特設した。マスクや布団クリーナー、空気清浄機などを集めた。「風邪や花粉症の対策にもなるので早めに売り場をつくった」とする。生活用品製造卸のアイリスオーヤマ(仙台市)は香りが楽しめるマスクなどの在庫管理を徹底し「需要急増に備える」。

 

インフルエンザは例年12月から翌年3月までが流行期。しかしすでに宮城、山形、福島は全県で注意報を出すレベルに達した。

 

他の県も「今が大事」(岩手)と県内の実情把握に注力している。一方、ノロウイルスの警戒水域も上がっている。警報を発令した宮城は「今年は危機感がある」(感染症対策班)とし、県民への注意喚起を徹底している


※インフルエンザ&ノロウイルスの予防と対策

インフルエンザの感染を防ぐには
①こまめな手洗い
②咳・エチケット
③予防接種-が3大柱。

帰宅時の手洗い・うがいは当然ですが、つばや鼻水が手についたら石鹸で丁寧に洗い流して下さい。咳で1.5㍍、くしゃみで3㍍ウイルスを含むしぶきが飛散すると言われます。咳・くしゃみのある方はマスクをし、咳・くしゃみが出そうになったら腕で口と鼻を押さえて下さい。

それが感染を広げないエチケットです。病院に行くときも勿論マスク励行です。予防接種はワクチンの効果が出るのが接種後約2週間かかるので流行前にして下さい。卵アレルギーや重症疾患にかかっている人、過去にけいれん・免疫不全、気管支喘息のある人は接種に注意が必要で医師の指示を受けて下さい。

冬の感染症で重要視されるのがノロウイルス。一般には牡蠣などの2枚貝を原因とする食中毒として知られますが、最近は感染者の吐いた物や排泄物に触れた手を介してウイルスが食べ物や食器などに付着し間接的に感染する感染症として注目されています。


ノロウイルスの特徴は感染力が強いこと。お風呂や僅かな量の便が衣類に付着しただけで感染の原因になることもあります。熱や乾燥に強くアルコールに抵抗性を示します。

ノロウイルスの潜伏期間は1~2日。症状は嘔吐、下痢、人によっては発熱、腹痛を伴いますが、3日ほどで回復します。


高齢者や乳幼児の場合は吐物を気管につまらせたり、下痢による脱水がひどいこともあります。治療薬が無く、水分補給で脱水症状を防ぐことが大事です。安易に下痢止めを飲むと病気回復を遅らせる原因にもなりかねないので注意が必要です。

ノロウイルスは排泄期間が少なくて1週間ですが、人から排泄された後も環境になじみ、感染力を持ち続けるため消毒方法を誤ると感染を広げることもあります。

オムツはビニール袋に入れて密閉、洗濯物は、汚物を流水でしっかり流し、加熱(85度以上10分)かハイターで消毒すること。排泄物は手袋、マスク、エプロンを着用して乾燥する前に処理し吐物や便がついた床などはハイター(0.1~0.5%に薄める)で10分以上消毒して下さい。

また食事前には必ず手を洗い、お風呂は湯に入る前に体を良く洗い、症状がある時は入浴を控えるか、最後に入るか、シャワーだけ。掃除も水道の蛇口やドアノブはこまめに消毒するなど感染を広げないようにしたいものです。

会津若松、福島両市と仙台国際空港を乗り換えなしで結ぶ高速バスの運行が14日、始まる

会津若松、福島両市と仙台国際空港を乗り換えなしで結ぶ高速バス、会津若松―仙台空港線の運行が14日、始まり、会津若松市でセレモニーが行われた。関係者は、空港を利用して本県を訪れる外国人旅行者など観光誘客への波及効果に期待を込めた。

 ともにみちのりホールディングス(東京)傘下の会津乗合自動車(会津バス、会津若松市)と福島交通(福島市)の共同運行で、仙台空港が7月1日に完全民営化して以降、同空港に乗り入れる定期高速バスは今回が初めて。1日3往復で予約不要。会津バスが運行する。

 仙台空港では、仙台駅と結ぶ鉄道の仙台空港アクセス線が2007年に開業して以降、高速バス路線が相次いで撤退し、乗り入れがなくなっていた。今後は空港の国際便増便などで観光客が伸びることが予想されるとして、会津乗合自動車が路線開設を決めた。

 片道運賃は、会津若松―仙台空港が大人3200円(小学生以下半額)、二本松―仙台空港が大人2千円(同)、福島―仙台空港が大人1500円(同)で、回数券もある。会津若松、福島両市は高速バスの主要バス停で乗降できる。

 セレモニーで会津乗合自動車の佐藤俊材社長が「観光誘客の起爆剤となり、魅力に触れてもらう機会になることを期待したい」と述べ、室井照平市長、岩井卓也仙台国際空港社長もあいさつした。

 岩井社長によると、仙台空港はソウル便が週4便から毎日運行、タイペイ便が週2便から10便に増え、東北で年間10万人の外国人旅行者が増える見込みとしている。

 東北の他都市と仙台空港を結ぶ高速バスの運行も検討されているといい、空港を運営する仙台国際空港の岩井卓也社長は「空港の利便性を高めるため陸上交通の充実が必要」と話した。
 高速バス「会津若松・仙台空港線」は1日3往復。所要時間は会津若松-空港間が3時間15分、JR福島駅-空港間が1時間55分。


 問い合わせは会津乗合自動車(電話0242・22・5560)へ。

会津若松 発 ➡ 福島 ➡ 仙台空港 行き 仙台空港 発 ➡ 福島 ➡ 会津若松 行き

 

 

 

 

 

仙山線、クマと衝突し遅れ、乗客113人にけがはなし

仙山線、クマと衝突し遅れ

2016年11月12日午後6時25分ごろ、仙台市青葉区のJR仙山線熊ケ根-作並間を走行中の仙台発山形行き下り普通列車(4両編成)が走行中、クマと衝突した。

乗客113人にけがはなかった。JR東日本仙台支社によると、現場近くでクマが死んでいるのが見つかった。上下4本に最大約40分の遅れが発生し、約350人に影響が出た。


 ■2016年11月6日午後7時20分ごろ、仙台市青葉区のJR仙山線陸前白沢-熊ケ根間を走行中の仙台発山形行き下り普通列車(4両編成)がクマと衝突した。乗客約160人にけがはなかった。JR東日本仙台支社によると、現場周辺でクマは見つからなかった。この影響で上下2本が運休し、最大で約30分遅れ、約340人に影響が出た。

 

 ■2016年9月16日午後8時25分ごろ、JR仙山線奥新川(仙台市)―面白山高原間で、下り普通列車がクマと衝突し、一時運転を見合わせた。乗客約140人にけがはなかった。

 JR東日本山形支店によると、運転士が線路上のクマに気付き、急ブレーキを掛けたが間に合わなかった。停車後に付近を確認したが、クマの姿はなかった。車両にも異常はなく、同9時13分に運転を再開。この列車1本に51分の遅れが生じた。

 

■山形でカモシカ、宮城でクマと衝突 JR仙山線普通列車
 2012年6月10日午後7時45分ごろ、仙台市青葉区を走行中のJR仙山線の上り普通列車とクマが衝突した。警察やJRの職員が列車の下敷きになったクマを撤去するため、乗客約60人が3時間以上車内に閉じこめられたが、午後11時8分に運転を再開した。

 JR東日本仙台支社によると、現場はJR作並駅から熊ケ根駅方面に3キロ進んだ地点で、周囲は山林地帯だという。この列車は同日午後7時ごろにも、山形県内のJR高瀬駅と山寺駅の間でカモシカと衝突し、安全確認のため、約10分ほど停車していた。
 同支社によると、列車は午後6時45分に山形駅を出発し、午後8時5分に仙台駅着の予定だったという。

 

★仙山線(せんざんせん)は、宮城県仙台市青葉区の仙台駅から山形県山形市の羽前千歳駅を結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(幹線)である。

2011年(平成23年)
3月11日 - 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生により全線にわたり不通。
4月1日 - 山寺 - 山形間で運転再開。
4月4日 - 仙台 - 愛子間で運転再開。
4月7日 - 東北地方太平洋沖地震の余震発生により全線にわたり再び不通。
4月13日 - 山寺 - 山形間で運転再開。
4月14日 - 仙台 - 愛子間で運転再開。
4月23日 - 愛子 - 山寺間で運転再開し、全線復旧。


所在地
宮城県仙台市青葉区、山形県山形市
起点仙台駅
終点羽前千歳駅
駅数18駅
開業1929年9月29日(1937年11月10日全通)

路線距離58.0 km
軌間1,067 mm
線路数単線
電化方式交流20,000V・50Hz
架空電車線方式
最大勾配
33.0 ‰

最高速度:95km/h

 

全線が仙台市内と山形市内にあり、東北本線との分岐部分で僅かに仙台市宮城野区、奥新川駅 - 仙山トンネルの間は一部太白区を通るものの駅や信号場などの施設はなく、駅はすべて仙台市青葉区内と山形市内にある。途中で他の市町村を通ることなく県庁所在地同士を直接結び、かつその両都市のみで完結するJRの路線は仙山線のみである。

県境付近は勾配の厳しい山岳区間で、運行車両にもそれに対応する性能が求められるほか、秋季には車窓から紅葉を見ることができる反面、落葉によって車輪の空転が引き起こされ、ダイヤが乱れやすい。

 

車輪が空転する状況が予想される場合は機関車が「落ち葉掃き列車」として走行することがある。この「落ち葉掃き列車」には、当初仙台車両センター所属のED78形電気機関車が使用されていたが、同型式の全廃後はED75形電気機関車に変更され、近年は郡山総合車両センター所属のDE10形ディーゼル機関車や、落ち葉掃き用の装置を仮設したE721系電車が使用されている。

 

1972年(昭和47年)から仙台市内区間は特定都区市内の対象路線となった。当初仙山線で対象となるのは北仙台駅のみであったが、後の新駅開業及び旧宮城町の仙台市への吸収合併に伴い宮城・山形県境の奥新川駅まで拡大している。

 

2003年(平成15年)からは仙台市都心部と愛子副都心とを結ぶ仙台駅 - 愛子駅間がICカード乗車券「Suica」の仙台エリアに含まれ、2004年(平成16年)からは仙台駅 - 山寺駅間が「仙台まるごとパス」適用区間となった。仙山線の各種案内サインなどに用いられるラインカラーは、黄緑色に設定されている。2014年(平成26年)4月1日からは全線が大都市近郊区間として新設された「仙台近郊区間」となり、作並駅・山寺駅でもICカード乗車券「Suica」が利用可能となった。

 

 

 

地域おこし協力隊の福島県内の隊員数は10月1日現在、27市町村で計77人となり、協力隊制度ができた平成21年度以降、最多

都市部の住民らが地方に一定期間住み、まちづくりなどに携わる地域おこし協力隊の福島県内の隊員数は10月1日現在、27市町村で計77人となり、協力隊制度ができた平成21年度以降、最多となった。県は今年度内に100人を目指しているが、制度活用の全国的な盛り上がりの中で隊員の確保が課題となる。

 

 県内の地域おこし協力隊は22年度に伊達市で4人が活動を始め、27年度末には県全体で53人となった。今年度、13人が任期を終えるなどしたが、新たに37人が加わった。会津地方での活動が目立ち、三島町は県内最多の9人が観光誘客や6次化推進などに取り組んでいる。県によると、任期後の定住率は約6割に上る。

 

 県は協力隊の増加について、人口対策や地域活性化などで隊員の活動成果が出始め、制度の認知度が高まっているとみているが、増加は全国的な傾向で、募集をかけてもうまく集まらない市町村もあるという。年明けに市町村合同の説明会を都内で開き、県内の魅力を幅広く伝える。

 

 国は地域おこし協力隊とは別に、災害被災地の再生支援を目的に復興支援員制度を設けている。県内関係では10月1日現在、東日本大震災からの復興に向け、計144人が県内外で活動している。


★地域おこし協力隊(ちいきおこしきょうりょくたい)とは、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図ることで、意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度である。

概要
2009年に総務省によって制度化された。2015年度には全国673の自治体で2,625人の隊員が活躍している。

地方自治体が募集を行い、地域おこしや地域の暮らしなどに興味のある都市部の住民を受け入れて地域おこし協力隊員として委嘱する。隊員には地域ブランド化や地場産品の開発・販売・プロモーション、都市住民の移住・交流の支援、農林水産業への従事、住民生活の維持のための支援などの「地域協力活動」に従事してもらい、あわせて隊員の定住・定着を図る。一連の活動を通じて、地域力の維持・強化を図っていくことを目的としている。

総務省が隊員1人につき報償費等として年間200万円~250万円、活動費として年間150万円~200万円をそれぞれ上限に地方自治体に対して特別交付税措置する。また、2014年度からは隊員最終年次か任期後1年の間、隊員の起業に要する経費について地方自治体が支援を行った場合、100万円を上限に国の支援が上乗せされた。隊員の期間は概ね1年以上最長3年までとしている。ただし3年を超えても活動の継続は可能である。

総務省は隊員の対象として
地方自治体から、委嘱状等の交付による委嘱を受け、地域協力活動に従事する者であること。
1の委嘱に当たり、地方自治体が、その対象者及び従事する地域協力活動の内容等を広報誌、ホームページ等で公表していること。

地域協力活動を行う期間は、おおむね1年以上3年以下であること。

生活の拠点を3大都市圏をはじめとする都市地域等から過疎、山村、離島、半島等の地域に移し、住民票を移動させた者であること。したがって、同一市町村内において移動した者及び委嘱を受ける前に既に当該地域に定住・定着している者(既に住民票の移動が行われている者等)については、原則として含まないものであること。

と定めている。
委嘱の方法・期間・名称等は、地域の実情に応じて地方自治体が対応できる。
総務省によれば、隊員の4割が女性、8割が20・30代となっている。また任期終了後については、同省調査(2015年2月)によると、5割が任地の自治体に、1割が任地の近隣自治体に定住しているほか、任地の自治体に定住した隊員のうち5割が就業、2割が就農または起業している。

主な地域協力活動
農林水産業・産業 - 農林水産業への従事、地場産品の販売、地産地消の推進など
環境 - 水源地や森林の保全活動など
医療・福祉 - 見守りサービス、病院・買い物等の移動サポートなど
観光 - 地域の魅力PR、観光ルート企画立案、来訪客サポートなど
教育 - 学校行事の支援、子どもとの交流活動など
地域づくり - 地域行事、伝統芸能の応援、都市との交流事業の応援など

白井酒造店(会津美里町)が最優秀賞を初めて受賞 2016【平成28】年の東北清酒鑑評会にて

仙台国税局は10日、2016(平成28)年の東北清酒鑑評会の結果を発表した。純米酒の部で白井酒造店(会津美里町)が最優秀賞を初めて受賞したほか、吟醸酒の部で鶴乃江酒造(会津若松市)が最優秀賞に次ぐ評価員特別賞を受賞した。福島県酒蔵の最優秀賞は同賞が設けられた2013(平成25)年以降4年連続で、福島県日本酒の高い品質が改めて評価された。

 「蔵人一人一人の努力の結晶。酒造技術向上の後押しをしてくれた関係機関に感謝したい」。強豪ひしめく東北で純米酒の部最優秀賞に輝いた白井酒造店では、昔ながらの酒造りに取り組む蔵人たちが笑顔を見せた。

 創業は1765(明和2)年とされ、250年以上の歴史を受け継ぐ。この間の設備投資は最小限で、蔵人も6人と少人数だが、県清酒アカデミー3期生として一から酒造りを学んだ白井栄一代表社員(45)を中心に、自然の力に逆らわない酒造りを心掛けてきた。「さらにおいしい酒造りのために精進する」。さらなる努力を誓う。

 吟醸・純米酒2部門で21蔵元が「優等賞」
 全国新酒鑑評会では4年連続で金賞受賞銘柄数日本一に輝く本県の蔵元は、吟醸、純米酒の2部門で延べ21の製造場(蔵元)が優等賞を受賞した。受賞製造場は東北一の受賞数だった昨年からは順位を一つ落としたが、秋田県の延べ24製造場に続く2位だった。部門別では吟醸酒の部が9、純米酒の部は12の製造場が優等賞を受賞した。

 鑑評会には、東北6県の150の製造場が15年度中に製造した清酒計432点を出品。本県からは33製造場が86点を出品した。表彰式は10日、仙台市で行われた。


福島県勢が最優秀賞を受賞するのは25年の選考開始以来4年連続で、県産酒の品質の高さを改めて証明した。

 福島県内から純米酒の部に30蔵元、吟醸酒の部に27蔵元が出品し、純米酒の部で12蔵元、吟醸酒の部で9蔵元の延べ21蔵元が優等賞(最優秀賞、評価員特別賞を含む)となった。

県別では24蔵元の秋田県に次いで2位となり、昨年に続く1位はならなかった。県酒造協同組合の新城猪之吉会長(末廣酒造社長)は「県内蔵元の4年連続最優秀賞はとてもうれしい。優等賞受賞数の東北一を目指す」と語った。

 東北清酒鑑評会には純米酒の部(1蔵元当たり1点)に127点、吟醸酒の部(1蔵元当たり2点以内)に133蔵元から257点が出品された。純米酒の部で43蔵元、吟醸酒の部で50蔵元を優等賞とし、その中から最優秀賞に両部とも1蔵元、評価員特別賞に両部とも2蔵元を選んだ。

 

★白井酒造店
福島県会津美里町(旧高田町)に「宮川屋 萬代芳(みやがわや ばんだいほう)」「風が吹く」を醸す白井酒造店(しらいしゅぞうてん)があります。福島県では珍しく、山廃仕込みをメインブランドとしており、「宮川屋 萬代芳」は火入れタイプ(1回熱処理したもの)、「風が吹く」は生酒(一切熱処理しないもの)、と、火入れと生を銘柄を明確に分けて出荷しています。酒米はすべて会津産有機栽培五百万石を使用。 味わいも年々、山廃らしい酸味と重厚な味わいが出てきており、今後ますます期待される蔵です。

〒969-6251
福島県 大沼郡会津美里町永井野中町1862
TEL 0242-54-3022 / FAX 0242-54-4867

代表銘柄
風が吹く 山廃仕込み 純米吟醸生酒
風が吹く 山廃仕込み 純米生酒

合資会社白井酒造店は江戸末期に白井忠太氏が創業【1765(明和2)年】した、現在で9代続く酒蔵です。
忠太氏は蔵の2〜3軒隣にある油屋の出身で、酒蔵をするように言われたことから分家されました。 創業時期はよく分かっていないそうですが、忠太氏が亡くなられたのが天明6年11月(1786年)と記録に残っていることから、1700年代の中期頃に創業されたのではないかとのことです。

創業当初の屋号は「宮川屋」といい、これは蔵の近くを流れる宮川から付けられた屋号です。
現在の主力銘柄の一つ、萬代芳(ばんだいほう)は5代目の泰三氏が灘の酒蔵で修行した際に貰った酒名だそうです。

もともとは萬代(ばんだい)という酒名を貰って帰って来たそうですが、既に他社が萬代(ばんだい)で商標登録していたことから萬代芳と書いて「よろずよし」と読む酒名が誕生したそうです。
その後、第二次大戦後に現在の読み方である萬代芳「ばんだいほう」に改められたそうです。

そして今、売り出し中の「風が吹く」は平成17酒造年度に9代目蔵元、白井栄一さん立ち上げた新しい銘柄です。

蔵が目指す酒質は「味わいは深いけど重くない酒」。
そのバランスを目指し、毎年試行錯誤しながら酒造りをされているそうです。


※醸造年度

醸造年度(じょうぞうねんど)とは、醸造業界・酒造業界における1年の区切り方(年度)であり、毎年の7月1日から翌年の6月30日までをいう。酒造年度(しゅぞうねんど)、または単に製造年度(せいぞうねんど)ともいう。

英語でBrewing Year (Brewery Year) ということからBYと略される。
年数字には元号を用いることが多い。たとえば2015年7月1日から2016年6月30日は、2015年が平成27年であることから「27BY」または「BY27」と記される。

B.Y.は英語ですが使われる年数字は西暦ではなく元号が一般です。
たとえば2009年07月01日~20010年06月30日は2009年が平成21年であることから
「21B.Y.」または「B.Y21」となります。
2009B.Y.・B.Y.2009の西暦表記でもOKですが、国税局等が元号を使用するためそれに倣って元号表記が一般のようです。

全国新酒鑑評会も元号を使用しています。
平成22年05月頃に発表される金賞受賞酒は平成21年度金賞受賞酒となります。
酒造年度を知らない方は、「あれ?新酒なのに去年のお酒・・・」と勘違いされます。
そこで西暦を使って「2010年度産」「2010年産」と表記する場合があります。


ただし、年数字に西暦を用いる酒造会社もある。
古酒や大古酒といった語の定義は統一されていない。蔵人言葉では、醸造年度を越したものはすべて「古酒」と呼ぶ。したがって、6月に造った酒でも9月に出荷すれば「古酒」である。

 

●製造年月
製造年月は、原則として製品容器に詰めた年月を「製造年月」として表示しています。ほとんどの蔵元さんがこの表示です。

 

★会津美里町

会津美里町(あいづみさとまち)は、福島県大沼郡の町。
面積276.33 km²
(境界未定部分あり)
総人口20,570人
(推計人口、2016年10月1日)
人口密度74.4人/km²
隣接自治体
会津若松市、
河沼郡会津坂下町、柳津町、
大沼郡昭和村、南会津郡下郷町
町の木えんじゅ
町の花あやめ
町の鳥セキレイ

●地理
会津盆地の南西部を占める。中央を宮川(鶴沼川)が南西から北東に流れ、会津若松市との境界付近からは北よりに流れを変え、やがて阿賀川(大川)と合流する。北部・東部は盆地の平野部(あいづだいら)が広がり、コシヒカリ、ひとめぼれなどを中心とした稲作が盛んである。南部・西部は山間地となっており会津高原へとつながる。山沿いなどではぶどう、朝鮮人参、ソバ、野菜類などが栽培されている。いわゆる、ゆるキャラはあいづじげんである。
山 :博士山、明神ヶ岳
河川:阿賀川(大川)、宮川(鶴沼川)、赤沢川、佐賀瀬川、氷玉川
湖沼:新宮川ダム、宮川ダム、二岐ダム


※名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
●温泉
町内には温泉施設が3箇所ある。点在する温泉施設や各庁舎をつなぐ地域間連絡バスが合併以降2007年(平成19年)9月30日まで運行された。
高田温泉 「あやめの湯」
新鶴温泉健康センター、ほっとぴあ新鶴
会津本郷温泉 「湯陶里(ゆとり)」
松沢温泉

●名所・旧跡
あやめ苑
宮川の千本桜
伊佐須美神社
向羽黒山城跡(国の史跡)
蓋沼 - 県指定天然記念物 
左下り観音
清郷美術館
千歳桜
中田観音(弘安寺)
龍興寺(国宝・一字蓮台法華経)
法用寺三重塔

●公園
蓋沼森林公園 - 水源の森百選(高田地区)
ふれあいの森スポーツ公園(新鶴地区)
白鳳山公園(本郷地区)

●祭事・催事
大俵引き(1月第二土曜日)
文殊祭(2月25日)
あやめ祭り(6月15日 - 7月5日)
御田植祭(7月12日)
会津本郷せと市(8月第一日曜日)

●名産品
会津本郷焼
高田梅…ゴルフボールほどの大粒で種が小さく(可食部が多い)、歯触りがよい。
朝鮮人参
新鶴ワイン
身不知柿…みしらずがき。柿の木が重みで折れてしまうほど実を付けることから名付けられたとされる。渋柿のため脱渋処理(渋抜き)を施したのち出荷される。

●出身有名人
大石邦子(作家)
小林典子(元アナウンサー)
佐治幸平 (自由民権運動家)
平田紀一(山梨、群馬各県知事、富山市長)
前田實(秋田銀行頭取)
松平勇雄(福島県知事、行政管理庁長官)
若林健次(漫画家)
渡部勝彦(指揮者)
小林美登利(大正時代から昭和にかけてブラジルで活躍した教育家、牧師、剣道師範。聖州義塾創立者。ブラジルの日系人としてパイオニア的な存在)

 

 

 

 

2020年東京五輪の組織委員会が野球・ソフトボールの一部の試合を福島県で行うことを決める

2020年東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会は、大会で実施される野球・ソフトボールの一部の試合を福島県で行うことを決めました。今後、競技会場が絞り込まれ、来月上旬に開かれるIOC=国際オリンピック委員会の理事会で正式に承認されます。

先月、IOCのバッハ会長が、安倍総理大臣との会談で、東日本大震災の被災地で競技を開催する意向を示しました。


2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が9日午後の理事会で、追加種目となった野球・ソフトボールの1次リーグの福島県開催を承認する見通しであることが分かった。

競技会場については、福島市の福島県営あづま球場、いわき市のいわきグリーンスタジアム、郡山市の開成山野球場が候補に挙がっていますが、関係者によりますと、交通の利便性や観客席の規模などから、福島市のあづま球場で調整を進めているということです。

 理事会後、組織委の森喜朗会長が福島県の内堀雅雄知事と会場などを協議する。福島、郡山、いわきの3市が候補に名乗りを上げており、福島市で最終調整されている。世界野球ソフトボール連盟(WBSC)のフラッカリ会長が来週に来日し、福島市のほか郡山市の球場を視察する予定。

 組織委は競技団体や自治体との調整を経て、12月の国際オリンピック委員会(IOC)理事会で計画承認を目指す。野球・ソフトボールは横浜スタジアムを主会場とする方針が固まっているが、10月に来日したIOCのバッハ会長が「(東日本大震災の被災地で)例えば日本チームが参加する野球の最初の試合をやれば、パワフルなメッセージの発信につながる」と話していた。


2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が9日、東京都内で内堀雅雄知事に野球・ソフトボール競技の福島県開催方針を伝えたことを受け、県内関係者は喜びと抱負を語った。一方、本県開催に向けた課題が、あらためて浮き彫りとなった。

 県野球連盟の花沢興一会長(75)は「県民一体となって盛り上げていきたい。復興した姿を見せ、来た人に福島に来てよかったと思ってもらえるようにしたい」と話す。東北ソフトボール協会長・県ソフトボール協会長の長沢初男さん(68)は「県民に希望を与えてくれるだろう。さらに復興が加速すれば」と期待を示した。

 県内の野球、ソフトボール関係者でつくる誘致委員会の杉昭重会長(65)は「福島で開催してほしいという県民の思いが伝わった結果ではないか」と喜び、「誘致委員会としてさらに支援を続けていきたい」と語った。

 郡山市の朝日が丘ソフトボールスポーツ少年団でプレーする有我哉汰(かなた)君(8)は「すごく楽しみ。世界のプレーヤーと日本が試合をするところを見てみたい」と話し、早くも観戦を心待ちにした。

 客席増や移動手段確保課題
 野球・ソフトボール競技の本県開催方針を受けて、県は、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会、国際競技連盟(IF)、関係団体と連携し、球場の整備など開催に向けて本格的な準備に乗り出す。

 具体的には球場決定後になるが、観客席の増設や大会を安全に運営するためのセキュリティースペースの整備、球場までの移動手段の確保などが課題になると想定。試合数や日程によっては宿泊施設を確保する必要もあるとみている。県は組織委の意見を踏まえて対応する考え。

 一方、本県会場の整備費の負担割合は明確に示されていない。都内外の仮設施設の整備費は原則、組織委が負担することになっているが、費用負担の枠組みを協議しており、県が負担する可能性もある。

 

 

福島県富岡町の公設民営の複合商業施設「さくらモールとみおか」が先行オープン予定

原発事故の影響で全町避難が続く富岡町が25日に同町小浜の国道6号沿いに開業する公設民営の複合商業施設「さくらモールとみおか」で、入居するダイユーエイト(福島市)が23日にホームセンターを先行オープンさせることが8日、同社と町への取材で分かった。

 同社は23日の「勤労感謝の日」に合わせ、既存の各店舗で販促キャンペーンを予定しており、さくらモールとみおか店との相乗効果を図る狙いがある。

 同社によると、同店では除染や復興事業に取り組む作業員のニーズが高い工具類や作業衣類、各種資材などの品ぞろえを充実させる。一時帰宅や準備宿泊で町内に滞在する住民のため、日用品や掃除用品、家電類、食料品も取り扱う。

 さくらモールとみおかは25日、ダイユーエイトのホームセンターに加え、地元の事業者が出店する飲食店3店舗が営業を始める。ヨークベニマル(郡山市)のスーパー、ドラッグストアのツルハドラッグを含めた全館オープンは、来年3月下旬となる見通し。


■東京電力福島第1原発事故で全町避難する福島県富岡町は10月11日、11月下旬に町内で一部オープンする複合商業施設の愛称が「さくらモールとみおか」に決まったと発表した。

 公募で全国から452点が寄せられ、選考委員会が絞り込んだ上位12点から町が最終決定した。桜は夜の森地区の並木で知られ、町のシンボルになっており、「さくらモールとみおか」が選考委員から最多票を集めたことなどを考慮した。

 町は来年4月の帰還開始を目標にする。商業施設は11月下旬にダイユーエイトと地元飲食店が先行オープン。来年3月にはヨークベニマルが開店する。


★富岡町
富岡町(とみおかまち)は、福島県双葉郡の中心にある町。東京電力福島第二原子力発電所がある。
平成23年(2011年)に発生した福島第一原子力発電所事故の影響により、 同年3月17日以降、仮役場を郡山市にあるビッグパレットふくしま内に設置していた。同年12月19日以降、郡山市大槻町西ノ宮に富岡町役場郡山事務所を開設し、役場機能を移転している

歴史
昭和25年(1950年)6月1日 - 上岡村が町制施行・改称して双葉町となる。
昭和30年(1955年)3月31日 - 双葉町と合併し、現行の富岡町となる。
2011年(平成23年)3月11日 - 東日本大震災が発生。富岡町で震度6強を観測。