みちのくより愛をこめて 0007

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福島市が納豆購入額全国1位を「奪還」

人気の背景は…健康志向? 納豆購入額全国一の福島市

 

贈答用の納豆商品を仕分ける神野社長。福島市が購入額全国1位を「奪還」したことに「励みになる」と力を込める=福島市・こだわりや本舗
 
 総務省の2014(平成26)年家計調査で納豆の1世帯当たりの年間購入額が全国1位になった福島市。これまでも1位に名を連ねたことはあるが、前年は「水戸納豆」が有名な水戸市を下回っていた。「王座奪還」には、食習慣や健康志向などから市民の納豆に対する根強い人気が背景にある。


  県北地方を中心にスーパーを展開する「いちい」(福島市)は、約25種類の納豆商品を扱っている店舗もある。味や量など多様な商品を並べ、「納豆好き」な市民ニーズに応えている。担当者は「福島は幼いころからの食習慣が影響しているせいか、納豆の人気が落ちない」と説明する。


  市産業交流プラザの担当者は「なぜ全国1位なのか、明確に分析するのは難しい」としながらも「納豆は食卓の定番メニュー。市民の健康志向が購入を下支えしている」と話す。


  同市の納豆販売「こだわりや本舗」(神野三和子社長)の売り上げの半分は、お歳暮などの「贈答用」。東京電力福島第1原発事故直後は、県外発送の注文のキャンセルが相次いだ。神野社長は「市内の人も『福島の食べ物を県外に贈るのは遠慮する』といった意識があったようだ」と推測する。

 

最近は県外発送の売り上げが回復してきている。自ら食べるのに加え、贈答用の購入が増えつつあることも、納豆購入額を押し上げる一因とみられる。全国1位に、神野社長は「励みになる。この地で頑張っていける」と力を込めた。